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2011年1月16日 (日)

街場のメディア論

こんな本を読みました。

街場のメディア論 (光文社新書)Book街場のメディア論 (光文社新書)

著者:内田 樹

販売元:光文社

発売日:2010/08/17
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現在、文学部教授である筆者が、大学2年生への講義をまとめたものです。
なので、語り口調で大変読みやすいです。
帯に踊る、
「メディアの不調は日本人の知性の不調と同期している」
の、大見出しが注意を引きます。

メディアが集中豪雨的に扱う論件については詳しい、けれど
メディアが扱わないトピックについてはほとんど何も知らない。
メディアが繰り返す定型的なフレーズは苦もなく再生できるけれど、
メディアで口にされない言葉使いや用いられないロジックは、
そんなものがあることすら知らない。

ほとんど、「メディアの虜囚」と言って過言ではないほど、
メディアに知性も感性も、価値観も美意識も支配されている、
そんな20歳前後の学生たちへ向けた、メディア論。

いろいろ興味深かったのですが、
マスコミ志望の子もいるであろう学生たちへ向けて…という内容だからか、
主にテレビ・新聞の危機的現状を伝えながら、
最後は人間論のようになってしまっていたのが面白かったです。

曰く、
「この危機的状況を生き延びることのできる人と、できない人の間に
いま境界線がひかれつつあります。
それはITリテラシーの有無とは本質的には関係ありません。
コミュニケーションの本質について理解しているかどうか、
それが分岐点になると思っています。」

「今遭遇している前代未聞の事態を、『自分宛の贈り物』だと
思いなして、にこやかに、かつあふれるほどの好奇心を以て
それを迎え入れることのできる人間だけが、
危機を生き延びることができる。
現実から眼をそらしたり、くよくよ後悔したり、
『誰のせいだ』と他責的な言葉使いで現状を語ったり、
まだ起きていないことについてあれこれ取り越し苦労を
したりしている人間には、
残念ながらこの時機を生き延びるチャンスはあまりないと思います。」


かなりメディア論を離れたまとめだと思うんですけどhappy01
これって、どんな仕事をしていても言える話ですよね。

昔、糸井重里が、たぶんほぼ日で
「楽しくたって仕事はできる」
っていうことを書いていて、わたしすごく感動して!
自分の仕事上の座右の銘にしているんですけど、
それと通じるものがあります。

どの現場にいても、何の仕事をしても、どんな状況にあっても、
ヒットを打ち続けられる人間の性質というのは変わりないのかなー。

面白かったし、サクっと読めますよ。
同じ作者が出している中国論とアメリカ論も読んでみたいな!

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